【お金を貯めるには】手取り14万円で「不労所得」14万円を稼ぐ 第2回(全2回)

お金を貯めて不労所得を得る方法について

前回の記事で、手取り14万円の人が毎月1万7千円を資産運用に回せることを確認しました。本記事では、いよいよ手取り14万円から不労所得14万円得る方法を検討します。

まずは、不労所得を得る方法です。不労所得を得る手段として代表的なものとして、「不動産投資」「証券の利回り」の2パターンがあります。本記事では、奇をてらった方法やギャンブルではなく、この一般的な2パターンで、目標を達成する可能性を検討します。

不動産投資の場合

現状、手取り金額の40%程度までローンを組めることが多いそうです。
つまり、14万円*40% * 12ヶ月*35年 =2352万円なので、手取り14万円でも約2000万円程度はローンを組める計算になります。

しかし、思い出してください。前回の記事で、必死の思いで支出を削りましたが、捻出できた余裕資金は毎月1万7千円でした。約2000万円のローンを組んでしまうと、毎月の返済金額は約5万円(金利0.5%、35年)となり、生活は完全に破綻します。

生活の水準は過度に落とさない前提なので、現在の状況で不動産投資をすることは現実的ではないでしょう。

証券の利回りの場合

株やREITなどの証券の利回りで不労所得を得る方法です。毎月積み立てることができ、少ない金額から確実に不労所得を得ることができるため、不動産投資よりは適していると言えます。一方で、証券には元本割れのリスクが伴いますし、配当金収入などの確実な方法での利回りはそこまで高くないです。

不労所得14万円を達成するための前提条件

本記事では、証券に投資することで、その運用利回りで不労所得14万円を目指す場合を検討します。計算が複雑となるので、元本割れのリスクや売買手数料は考慮せずにシミュレーションします。また、運用で得た金額は全て投資に回し、複利で運用する前提とします。

まずはゴールを明確にします。不労所得が毎月14万というのは、年間にすると168万円です。年間168万円の収入を得るために必要な運用資金は、年間利回り3%の場合は、5600万円(!)となります。

つまり、今回の設定におけるゴールとしては、手取り14万円の人が貯金0の状態から、金融資産5600万円(運用利回り3%の場合)に到達することがゴールとなります。少し雲行きが怪しくなってきましたが、シミュレーションを進めていきます。

資産運用シミュレーション

毎年の積立金額は、17,000円*12 ヶ月= 204,000円となります。運用利回りは、年間3%,4%,5%で固定して、3パターンで考えます。利回りは、配当収入などの形式を想定して、年に1回保有している金融資産の一定割合(3%,4%,5%)を得るものとします。

この条件で運用した場合、毎月不労所得14万円を稼ぐために何年かかるかを計算しました。

運用利回り(年) 達成までの年数
3% 75年間
4% 66年間
5% 60年間

結果は、あまり現実的でないものとなってしまいました。
20歳から年利5%で複利運用し続けても、達成時には80歳となってしまいます。
手取り14万を維持したまま、所得を倍にするのはかなり厳しいと言えるでしょう。

番外編

もっと利回りが大きそうな金融商品を考えてみます。S&P500をご存知ですか?S&P500とは、アメリカ経済のパフォーマンスを示す指数で、アメリカを代表する500銘柄で構成されています。225銘柄から構成されている日経平均株価指数のアメリカ版です。実はこのS&P500、直近30年間の利回りが約10%もあります。

つまり、前述のシミュレーションの際に、S&P500に投資し続けた場合、42年間で不労所得14万円が達成できます。もちろん、今後もアメリカ経済が成長を続けるのかわからないですし、為替の変動などリスクを挙げてしまうと盛りだくさんですが、20歳から始めて62歳で達成できるため、それなりに豊かな老後(年金受給+不労所得14万+金融資産5600万)を送ることができる確率が高いです。

運用利回り(年) 達成までの年数
10%(S&P500) 42年間

日本経済の先行きに不安で、もし米国株に興味があれば少し調べてみることをお勧めします。

まとめ

今回、2回にわたって「手取り14万円から「不労所得」14万円を稼ぐためにはどうすればいいか」を検討しました。結果は、年間利回り3%で運用した場合、達成までに75年もかかるという、非常に残念なものとなりました。

このまま終わるわけにはいきません。次は、途中から金融資産を取り崩した場合や、副業や初期資金などがある場合などを考慮し、どういった前提を置くと、現実的な年数で不労所得14万円が達成可能かを検討したいと思います。

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